【遊女と避妊】
避妊
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遊女の世界では、妊娠することが恥とされていました。
遊女自身が絶頂に達すると妊娠しやすい、といわれていたことから、プロ精神に欠けるということでしょうか。
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避妊の方法
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【洗浄】
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避妊の基本は、やはり洗浄でした。
遊女用の浴室や便所には、必ず洗浄用の場所があったようです。
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【薬】
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服用するものとして、「朔日丸」というものがありました。
これは一般にも服用されていた薬で、毎月朔日(ついたち)に服用すれば妊娠しないというものでした。長屋の総後架(共同便所)などに広告が貼られている絵が残っています。
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【灸】
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二月二日、臍下に灸をすえると妊娠しないという言い伝えがあり、廓ではこの日こぞって灸をすえたようです。
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【道具】
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甲形(かぶとがた)という男性が使用する、現代のコンドームに近いものと、詰め紙という女性が使用する、現代のペッサリーに近いものがありました。
甲形は笑い道具、つまり現代の大人のおもちゃとしての用途もありました。また、詰め紙というのは、御簾紙という薄い紙を丸め、つばで湿らせて挿入したもののようです。これは生理中、現代のタンポンのような用途でも使われました。
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中絶
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農村部などでは日常的に間引きが行われていたように、当時中絶に対してはそれほど否定的な状況ではなかったようです。
よほど売れっ子の高級遊女であれば出産も可能でしたが、妊娠した遊女のほとんどは中絶せざるを得ませんでした。
また、遊女の産んだ子供は、女の子であれば禿として遊女屋で育てることもありましたが、たいていは養子に出されたようです。
当時江戸には中条流という堕胎専門のような医者がいて、妊娠した遊女はその医者によって堕胎させられました。ひどい場合には、遣り手が強引に堕胎させる場合もあったようです。
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